◆書籍出版事業にも取り組んでいらっしゃいますね。
社内報は、お客様のもので、お客様が主体となるものです。自分たちが主体となってうごけるものもあったらいいなあと思って、昔からやりたいと思っていた書籍出版事業に取り組むことにしました。若い人たちにもっと本を読んでもらいたい、活字に接してもらいたいという思いで、Nanaブックスを立ち上げました。日本の美しい文字文化を大切に残し続けていきたいですね。若い人向けのビジネス書を中心に出版していますが、初めて出す本が当社からという作家さんが多くいらっしゃいます。後発でこつこつとやっている出版社としては、新しい作家さんを発掘すること、新しい読者を発掘していくことが大切だと思っています。どんな本が売れるかというと、1足す1が2には、なかなかなりません。(笑)これはと思う本が売れなかったり、またそんなには売れないだろうと思った本が売れたりと、どうしてなのか結論の出ないことも多々あります。
郡司ななえさんの「 ベルナのしっぽ」をはじめとした「盲導犬ベルナ」シリーズの読書感想文コンクールは6回を重ねています。このコンクールには、全国の小学生、中学生からたくさんの感想文が寄せられてきます。このコンクールの最終選考委員には、教育関係の方や、柔道の山下さん、マラソンの増田明美さんなどになっていただいて、ひとつひとつ大切に作品の審査を行いました。子どもたちの感想文は、とてもピュアで心に響く素晴らしい文章がたくさんあります。こんな活動もささやかですが続けています。
活字文化を中心にすえて、仕事を続けていきたいと思っています。その軸をぶらさないようにしながら、新しい人材のコーディネート事業も考えたいと思っています。
◆これからどんな会社にしていきたいと思われますか?
お客様を大切に思うことは当然のことですが、社員たちが活き活きと働ける会社にしたいと思っています。社員がみな存分にいい仕事をして、良い結果を残して、ワクワクドキドキ面白がりながら、仕事を好きになっていけるような環境作りをしていきたいですね。その延長上にお客様が喜んでくださることになるわけですから。
当社は、創業時から「フルフレックス制」でやっています。現在社員の中には子育てをしながら働いている人もいます。子育てを中心に考えて家で仕事をしてもいいのです。仕事は納期どおりにきちんと治めること、クオリティを落とさないことが条件で、それができれば、どこでどのような働きをしてもかまわないのです。現在女性が8割います。フルフレックス制は女性のために作ったものではないのですが、たまたまそういう結果になっているということです。フルフレックス制で仕事をしていくためには、信用しあうこと、そして自己管理・自己責任が取れるということが大切です。上であろうが下であろうがお互いに言いたいことを言いあえる、正しあえる、認めあえる風通しの良い、自由度の高い会社であればいいなあと思っています。
◆仕事を離れた時の楽しみはなんでしょうか?
家ではシベリアンハスキーが2匹と、アメリカンショートヘアーの猫が4匹、毎日私の帰りを待っています。我が家はワンゲル係数とニャンゲル係数がとても高いのです。(笑)以前はシベリアンハスキーが5匹おりましたから、近所では福西は知らなくても、ハスキーちゃんのお家として有名でした。どんなに遅くなっても家に帰るのがとても楽しみです。夜中に散歩することのありますよ。そんなのんびりした生活をしています。(笑)
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