◆それぞれ、望月社長の体験から開発されたもので、障害をお持ちの方には、嬉しい商品ですね。社員の方は何人ですか?社員の方々とのコミュニケーションのとり方を教えてください。
社員数は現在12名です。社員とは、簡単な指示や情報交換なら口頭で、内容を正確に伝える必要のある場合にはメールでやり取りしています。実際、メールは相手が席についていないときでも指示や情報として送っておくことができるのでとても便利ですね。私はいつも早く出社しますが、社員が出社してくるまでの時間がメールでその日の業務指示を送り込む時間帯になっています。
◆最近新しいプロジェクトに取り掛かられましたね。どういうものですか?
はい、「ラジオで福祉づくりプロジェクト」というものです。
まず、てくてくラジオという微弱電波発信器を建物内のトイレやエレベーター、商品売り場や店頭に設置してもらいます。その上で視覚障害者が AM ラジオを 1620KHz に設定して持ち歩くと、設置された発信機に録音されたお店からのメッセージがAMラジオから聞こえてきます。目の見えない人にとって、劇的に楽しい街に変貌するのです。
視覚障害者の街歩きはとても不便です。お店があってもどんなお店か?バス停の横を通り過ぎても、ポストがあっても気づけません。この当たり前の不便さを突破できるかもしれない私たちにとっては画期的な機器だと思っています。
このプロジェクトの詳細については、こちらをご覧ください。
http://www.amedia.co.jp/welfare/
◆ 大好きな言葉はありますか?
「可能性 決めているのは君自身 一歩歩めばぐんと広がる」
◆ まさに望月社長らしい言葉だと思います。
最後になりますが、御社では、「声かけカード」を作っていらっしゃいますね。私も目の不自由な方にどのように接して良いかわかりませんでしたが、このカードをいただいて、少し勇気が湧いてきました。
私のように、目の不自由な人を見かけたら、「お手伝いしましょうか」と声をかけてください。私たちは、皆さんの暖かいサポートを待っています。
街中で困った様子の人を見かけたら、「こんにちは、何かお手伝いしましょうか?」交差点で信号の様子がわからない人を見かけたら、「青に変わったらお知らせします。ご一緒にわたりましょう」道を説明するときは「まっすぐ」「右」など、はっきりとした言葉で説明して下さい。
道で、同じ方向に歩いている人を見かけたら、「こんにちは。同じ方向に行きますのでご一緒しましょうか。」と声をかけてください。途中まででもかまいません。
駅で何かを探しているような人には、「どこかお探しですか」「どこ行きの電車にお乗りですか」「電車がきましたので中までご案内しましょう」「開いている席にご案内します」と言っていただけると助かります。
また、危険なところにいる人を見かけたら、「危ない!」とさけんだりしないで、わかりやすい言葉で説明してください。
なお、歩くときは、あなたの肩につかまって歩く歩き方が最も安心です。後ろから腕を抱きかかえて、階段や電車に乗るのを手伝ってくださる方がありますが、それは体が地面から浮くような気がしてとてもこわいのです。
また、歩くときは二人分の幅を取ることも忘れないで下さい。いつもあなたが半歩前を歩いてくださると、その体の動きで、私たちは次にどう踏み出したらよいかがわかるのです。視覚障害者は、皆さんの声かけを待っています。よろしくお願いします。
◆望月さん、私のサポートって、下手ですね(笑)腕を持って半歩下がって・・・間違いの見本でした。
遠慮なく「こうしてね」って言ってくださいね。 休日の午後にインタビューのためにお時間をとっていただきありがとうございました。
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