【桜井】お生まれは四国の香川県でいらっしゃいますね。
はい、香川県です。商家に生まれて、家族の愛情に包まれて、すくすくと自由に育ちました。好奇心の旺盛な子どもでした。大学進学を機に上京して、大学時代は演劇活動に夢中になりました。劇団四季の五期生だったのですよ。でも私はただただ芝居が好きというだけで、歌も踊りもできなくて、劇団四季では落ちこぼれでした。(苦笑)劇団がミュージカルにシフトしていったこともあり、大学卒業後、結婚を機に劇団は辞め、専業主婦となりました。男の子4人に恵まれ…といえば美しいのでしょうが、まあ悪がき4人に囲まれた毎日が戦争みたいな子育て時代を過ごしていました。(笑)
1987年に、転勤でアメリカに行きました。ところが、事情があって離婚することになり、私は4人の子どもたちを連れて、日本に戻りました。
◆それからどうなさったのですか?
劇団時代の友人が経営しているお店で働かせてもらいました。私はそれまで仕事をしたことがない世間知らずの4人の子ども持ちのシングルマザーでした。そんな私を雇ってくれた友人には今でも頭が下がります。今思うと、冷や汗が出ます。何しろ自分はちょっと頑張れば他人よりは出来ると思い込んでいたのです。ところが全く仕事ができないそんな自分の傲慢さをいやっというくらいに気づかされました。きっと元気で勢いだけはある困ったオバサンだとまわりは思っていたでしょうね。(笑)そんな私を暖かく支えてくれた友人には本当に感謝しています。
◆クリスチャンになられたのは?
小学校4年くらいの時、キリスト教の集会が市民会館で開催されるという案内状をいただいて、それがとてもかわいいマリア様の絵のカードだったんですよ。友達といってみたら、外国人の宣教師のご夫妻とお子さんがいて、カルチャーショックを受けました。それ以来、そこに行くと今まで知らなかった世界に出会えたりと、とてもワクワクしながら、ずっと小学校を卒業するまで、教会に通っていました。
洗礼を受けたのは、2番目の子どもが生まれた後です。
学生時代までは本当にやりたいことばかりやってきたはねっかえり・・・だから人を傷つけたり、間違いもたくさんしてきたと思います。そんな私が幸せな結婚をして子どもにも恵まれて・・・と思うと、これは神様が許して下さっていると気づいたのです。
大野とは、私が渡米する前に教会で挨拶を交わすくらいだったのです。私がアメリカにいたときに、交通事故で奥様を亡くして、男手ひとつで、ふたりの子どもを育てていました。
私の仕事に対してもとても協力的です。私が、このメイク・ア・ウィッシュを仕事にしたいと思ったときに背中を押してくれたのも彼なのですよ。大野との結婚式の朝、次男から「結婚はもうこれっきりにしてよね」といわれてしまいました。(笑)
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