◆千代田区の事務所から、両国に移られましたね。
2001年に、携帯電話を配送する大きな受注があり、4億7千万円の売り上げがあったのですが、2年後に完全にその仕事がなくなってしまい、一挙に7千万円の売り上げになりました。一から出直すために両国へ移りました。
◆大変な決断だったのですね。こちらの社長室から、隅田川が借景できてとても気持ちがいいですね。
引越の候補地は他にもあったのですが、隅田川が一望できるこの風景が気に入って決めました。
◆防災本舗をはじめられたきっかけは?
関西で大地震がありましたね。あの時、家具が倒れて命を落とした人がどれほど多かったことか。
日本は地震大国で、何処でいつ地震があってもおかしくありません。地震が起こったら、はじめの10分間が大切なのです。その10分間、怪我をせずに生き延びるために「大地震の際に転倒してくる家具から命を守るための工事」の仕事を見つけました。これだ!と思いました。
◆どのような活動をされてきたのでしょうか?
当社は、渋谷区・千代田区の家具転倒防止工事の受託業者です。両区の防災課や福祉課などの依頼で、高齢者の世帯などに出向き、タンス・冷蔵庫・テレビ。ピアノなどの固定や、ガラスの飛散防止のためのフィルムを貼ったりしています。 東京には1人住まいのお年寄りの方がたくさんいらっしゃいます。いざというときのためにお役に立てるこの仕事に出会えたことは、とても嬉しいことです。 お客様の所では、掃除から始めるのですが、掃除機を持ち込んだ時点で、まずびっくりされます。「そこまでやってくれるの?」という言葉が出ます。タンスなどを動かしますと、忘れていた「へそくり」が出てきたこともありました。(笑)
約3時間の作業の中で、柔らかな人間関係が出来て、お昼をご馳走になったり、お客様の趣味の話や子供さんの話になったりすることもあります。 後で区役所に感謝のハガキが届くこともあり、これを機に、よく相談ごとの電話をかけてこられる方もおいでになります。地味な仕事ですが、やっていてよかったと感じます。
◆そこまでやってくれる業者はそうありません。ところで、この事業の全国展開はお考えですか?
ベルトの製造元である、ムサシ株式会社と一緒に、全国で加盟店を募集中です。現在、運送屋さん、畳屋さん、引越業者さん、リフォーム屋さんなどのお問い合わせが多くなっています。
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