◆第一印象がとても大事といわれたことがありますが。
たとえば採用試験などでは、いくら素晴らしい才能があっても、豊かな経験があっても、採用される人数は決まっているのですから、まずは最初の狭き門をいかに有利にくぐり抜けるか、ということが非常に重要になってくると思います。
しかし面接試験では、長く話して自分を知ってもらうだけの十分な時間はありません。だからこそ第一印象が非常に重要なのです。
心理学者のメラビアンが「第一印象は6秒〜15秒で決まる」と言っていますが、ドアを開けて入室して挨拶する、その6秒間が勝負です。
以前、子育ても一段落して再就職を考えている女性向けに「面接対策セミナー」を開いたところ、「何回も面接に落ちている」とおっしゃる方がいらしたので、そのときの様子を伺ってみましたら、面接にカーディガンで行ったとか、途中で買い物をして紙袋を持ったまま面接室に入ったと言うわけです。
当然「真剣さが足りない」と受け取られますから、第一印象で圧倒的に不利になってしまいます。
実際にセミナーで、基本的なマナーや、表情、声の出し方、ほんのちょっとした立ち居振る舞いを学び、スーツの着こなし方やカラーコーディネイト、メイクなどを勉強しますと、みなさん、見違えるようにステキに変身します。
◆さきほど「ホスピタリティマインド」とおっしゃいましたが、それはどういうことでしょうか?
ビジネスマナー研修といわれたりしますが、実は「マナー」という言葉があまり好きではないのです。「マナー」というと、どうしてもお茶や着付け、テーブルマナーのようにお作法といったイメージが強く、形が先行してしまいますよね。私どもビジョンテックでは「マナー」というよりもコミュニケーションをうまく活かせるためのスキル、技術を教えていくというスタンスを取っています。
またホスピタリティマインド(形だけではなく心が伴ったマナー、相手の立場や気持ちをくみ取る)コミュニケションスキルを目指しています。マニュアル通りではなく、相手の感性をキャッチして、言葉遣いやお辞儀の仕方もその都度相手に合わせた応対ができる。これからの時代はそんな人材がより求められていくと感じます。
「ホスピタリティマインド」とは、おもてなしの心です。形だけのマナーではなく、相手の立場に立って相手を思いやる「心」が一番大事だと思うのです。お辞儀も言葉遣いもきれいであるに越したことはないけれど、たとえ変な言葉遣いでも、一生懸命さや熱意、心や気持ちで相手に伝わるもの、通じるものがあるでしょう。そうした「相手の心に響く」コミュニケーションスキルを伝えたいのです。
◆これからの夢はなんでしょうか?
留学・客室乗務員・主人の海外転勤と、海外に住んでいた経験から、「きみにもできる国際交流」偕成社、共著で 「ワールドカルチャー―ガイド アメリカ (超大国のリアルな生活)」 「(「ヨーロッパカルチャーガイド 1イギリス (街・ひと・暮らしの体感ワールド)」本が出版されました。
日本だけに留まるのではなく、海外とのネットワークを使って海外にかかわるような仕事をしていきたいですね。
9月末には西東社から「カンペキ!女性のビジネスマナー(デキるオンナは愛され上手!)」という本が監修として出版されます。
また、私でもできる、役に立てることがあったら、なんでも挑戦して行きたいです。潜在的な可能性としていいものを持っている素敵な方が沢山いるのに、才能を生かしていなくて勿体ないなぁ、って思うことがよくあります。その方の持っている力を引き出し、育て、プロデュースしていきたいですね。
セミナーを受講した方が、それをきっかけに人生を大きく変化させることができたり、講師の仕事をする布石になれたり、そんなご報告をいただけることは、最高の喜びです。そんな素敵な出会いをたくさん積み重ねて行きたいと思っています。
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