◆これからの食についての提案は?
日本の食を取り巻く環境は非常に大変なことになっていますが、私たち一人一人が自分の口に入るもの、家族の口に入るものにもっとこだわることが大切です。大量生産・大量消費の飽食の時代はもう終わらせなくてはいけないと思います。
私たちは遺伝子組み換えのものを食べているかもしれませんね?遺伝子組み換え、農薬、化学肥料、添加物など、昔は口にしなかったものが知らず知らずに口に入っているという状況をもっと知らなくてはいけませんね。私たちは食べ物で生きているわけですから。そういう意味で、マイブランドのお醤油、お味噌などの調味料を見つけることをお勧めします。安全でおいしいもの選びをしていただけたらと思います。
自分の食は自分で決める選択の時代に入ったと思います。
お料理研究会の辰巳芳子先生が中心となって活動している「 大豆100粒運動」があります。辰巳先生のこの言葉は、私も好きです。
「人間の食は呼吸と等しく、生命の仕組みに組み込まれています。だから食はいつでも生命という視点で見なければならないと思うのです。生命を裏切ることのない食物を、未来に向けて用意することは大人の責務です。辰巳芳子」
食を守ることについて考えていくべき時代が来ているのではないでしょうか。
◆りせんさんの今後の経営についてどのようにお考えでしょうか?
豆腐作りの職人になっちゃだめだよって、よく言われます。売らなくちゃだめなんだと、それが経営だよって言われます。うちの経営理念は、「一丁のおとうふからみんなの幸せ」ですが、ただこだわって作っているだけではダメだと思います。どう発信していくかなんですよね。豆腐作りから学んだ食の大切さ、何をどう食べていくことが人間の健康につながるかなども含めて伝えていきたいことがたくさんあります。
これからの店作りとしては、豆腐を売ることではなくて、季節季節で、他の食材とセットにしたもの、たとえば、専門店のスープや有機野菜とセットにしたお鍋のセットなどのあたらしい商品作りなども考えていこうと思っています。
先輩の社長さんから、3店舗なったら社長として認めてあげるといわれました。(笑)今はまだ2店舗ですので、これが目下の目標といえますね。
◆最近で楽しかったことは?
最近いろいろなことに参加する機会が増えました。自分を表現することの苦手な私が、人前で話したり、お芝居にも参加したりしたのですよ。どれも苦手な分野で、でもやるからにはベストを尽くしてと悪戦苦闘した中で、新しい仲間が出来たり、自分の足りないところの再発見があったりと、毎日とても充実して過ごしました。感謝です。
後は、おいしいものを食べる時!ですね。「おいしい!」と思えるものに出会ったときの喜びは、もう最高です!
◆大好きな言葉は?
「まごころ」です。
◆ 10年後の夢は何でしょうか?
「1丁のおとうふからみんなの幸せ」この経営理念が実現していることでしょうか。
本当の豆腐のおいしさを伝え続けていきたいと思っています。
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